「よくここがわかったものだな」

「紫苑の霊圧を辿ってくればわかる」

「・・・・なるほど。で、何の用だ?」

「紫苑と話がしたい」

零番隊にやってきた白哉はにそう言う。だがは紫苑を呼び出そうとはしなかった

「・・・紫苑は何故私からはなれたか知っているか?」

「・・・・・さぁな」

は笑って相手にしなかった。白哉は確かに紫苑の霊圧を感じていた

「紫苑は私をどう思っている?」

「さぁ」

白哉は小さな溜息をついた。紫苑はそれを聞いて出て行きたくなったが、紀洸がとめた

「・・・・・」

紀洸は静かに首を振って、のほうを向いた。紫苑ものほうをむいた

「白哉、お前は紫苑と緋真、どちらをより愛している?」

「・・・・・・」

白哉は少し目を見開いた

「どちらだ?」

は容赦などしない。そんなものなど必要ない

「・・・・・わからん」

白哉はそう答えた。はニヤリと笑った。

「本当にそうか?緋真の妹を拾ったのに?」

白哉は驚いて腰をうかせた

「何故知っているのか、という顔をしているな」

はスッと眼を細めた。

「そんなものは簡単だ。現世で会ったからな。朽木ルキアから死神の力を受けた死神代行の男に」

「ルキアはそんなことを・・・」

「居場所は教えんぞ。自分達で勝手に見つけるといい」

「・・・・・・」

「話は終わりだ。結果としては紫苑は貴様のところへは戻さない。あいつは自分の意思でここへきたのだからな」

はそう言うと自分の部屋に戻っていった。紀洸が出てくる。

「朽木隊長」

「何故・・・・・何故貴様らは我ら十三隊を憎む・・・」

「さぁ・・・・」

ニッコリと紀洸は笑った。

「僕もわかりませんよ、様のお考えになっていることなんて」

白哉は立ち上がった。

「あっそうだ、言伝を持っていますがお聞きになりますか?」

「言伝?」

「“桜の木でお待ちしています”とのことですが?」

白哉はそのまま無言で消えた。その後が姿を見せた。

「随分と優しいものだな、紀洸」

ほどではありませんよ。あなたは会わせないとか言いつつ結局は会わせるんですから」

「まぁな」

はフッと口を笑みの形にした。

←back next→
menu