中に入った紫苑を迎え入れたのは赤髪の男だった
「お前は?」
男はそう紫苑にたずねた
「零番隊第五席の鳳凰院紫苑と申します。私たちの隊に六番隊の書類が混ざっていたのでお届けするよう言われて」
「書類・・・?あぁ朽木隊長が探していたやつか」
紫苑はその言葉を聞いた瞬間に固まった
「どうした?」
「いいえ・・・・」
「たいちょー!隊長が探していた書類、ありましたよ」
彼は奥に声をかけた
「こっちに持って来い」
紫苑がさらに固まった。どうしても彼女は行きたくないのだ
「持っていってくれるか?オレ、どうしても手がはなせないんだ」
「はい・・・・・」
紫苑は今更ながら隊長の言葉を恨んだ
「失礼します・・・・・」
紫苑は恐る恐るといった様子で扉を開けた
「・・・・・っ!!」
中にいた六番隊長朽木白哉は紫苑を見て驚いた
「紫苑・・・か?」
「・・・・・白哉・・・・・」
紫苑は切なそうに彼を見た
「零番隊にいたのか・・・?」
「・・・・・・・」
紫苑は白哉から目をそらした。そして書類を机の上に置くとそのまま走って隊舎から出て行った
「・・・・・」
白哉は紫苑へ伸ばしかけていた手を所在無さげにおろした
「お帰り」
「・・・様は意地悪ですっっっ!」
「帰ってきていきなりそれはないだろう」
はけろりとして言った
「意地悪すぎて私は何も言えません!!六番隊の隊長が白哉だったことは貴女様も知っていたのでしょう?!」
「まぁ一番隊で見たからな」
「何故私に行かせたのですか!!」
紫苑は今にも泣きそうな表情でを見ている
「イヤだったか?」
「・・・・とても」
何拍かおいて紫苑は答えた。紀洸がの後ろに立っていた
「どうした?」
「・・・・・・朽木隊長ですが・・・?」
はその言葉で察した
「迎え入れろ。紫苑、茶の用意。香也と朱音はどこかに縛り付けておけ」
「・・・わかりました」
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