「“零番隊”?」

護廷十三隊の中、一番隊に各隊の隊長と副隊長が集められた

副隊長のいない十三番隊は三席が二人とも来ているが・・

そこで彼らが聞いた話は今までになかったことだった

護廷十三隊の総隊長である山本はうなづく

「そうじゃ。いつ話そうかと思っていたのだが・・・本人達から言ってきた」

「本人?」

「ニャオ」

「ね・・・こ?」

白猫が一番隊の入り口に座っていた

「あやつらはどうした」

「ここにいる」

そう声がしたかと思うと白猫が誰かに抱き上げられた

「約束の時間には少しばかり遅いような気がするのじゃが・・・?」

「気のせい気のせい」

一番隊の中に入ってきたのは隊長羽織を着た女だった

女のうしろから少しばかり困ったような顔をした男が入ってきた

「すみません・・・何度も言ったのですが・・・・」

「・・・まぁよい。お前達が“こちら”に来ると言ってきただけでも危ないという・・・」

普通の・・・本当に普通の女死神だった

が、集まった死神たちはただならぬものを感じ取っていた

絶対的な“死”というものを・・・

十三隊の中で最強と言われる十一番隊の隊長更木までが・・・・“死”を感じていた

強力で絶対に避けられないような死を・・・

「キオ様、さり気なく殺気を出さないで下さい。誰かが倒れたら困るでしょう」

男がそう言うのと同時にすっと“死の気配”は消えていった

「まぁそれもそうか」

「ニャァ」

「おい「お前らいったい何者なんだ?」

更木が何か言う前に十番隊隊長の日番谷が前に出て聞いた

「なんだ、山ジイから聞いてないのか?」

意外そうな顔をして女は言った

「聞いて無いなら言うが・・・・“零番隊”を知っているか?」

「それは聞いた。その“零番隊”っていうのはなんなんだ?」

女はニヤリと笑った

「その昔・・・護廷十三隊を陥れ、この世界の主導権を握ろうとした・・・それが零番隊。まぁ今までは普通だったらしいがな」

「陥れ・・・・?」

「まぁそいつらは全員双極で殺されたがな」

「二ィ」

「あたしの名前は、零番隊の隊長だ」

「瑚乙紀洸です。零番隊副官です」

「今現在、零番隊には鈴堂香也三席、燃璃朱音四席、鳳凰院紫苑五席、万桜寺咲夜六席だけだ」

その人数の少なさに隊長たちは目を見張った

「少ないと思うか?まぁそのうちに力を見せてやろう」

「そのうち?今じゃないのか」

「むやみやたらと力を解放はしないんでね」

はそう言うと猫の頭を撫ぜた

「それに、前隊長から“何もするな”って言われているから」

またあたりに“死の気配”が広がった

「それじゃぁな」

二人は一番隊から出て行った



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