遥かな約束
は本に囲まれて眠っている。何かあったときに崩れはしないだろうか、とゴウは不安になる。
とりあえずの周りの本だけでも片付ける。にしてもは天空城にある本を読破しているのではないだろうか、と思えるほど書庫にいる。
恐らくシンよりも入り浸っているのだろう。ゴウが相手をしないから寂しいのかもしれない。

「今度は二人でどこかに出かけよう、。お前の好きなところへ」
「・・・・本当?」
「あぁ・・・・って!おきていたのか?!」
「ゴウが本を片付け始めたあたりから」
「何故・・・」

は小さな笑い声があげた。

「わかるよ。だって本をたくさん落として声を出していたじゃない」
「俺は本を読まないからな。どこに何があるのかわからないんだ」

はクスクスと笑いながら立ち上がる。

「ゴウ、今度地上が春になったら一緒に降臨しよう」
「何故だ?」

はナイショ、と言って唇に指をあてた。ゴウはを背後から抱き締める。

「教えてくれないのか」
「だめ。楽しみは後に取っておくものでしょう」
「そうか?」
「うん」

ゴウは首をかしげた。は笑うとゴウに口付ける。ゆっくりと舌をからませあうとはゴウを熱っぽい目で見た。

「どうした?」
「夜まで待てない」

ゴウは深くを攻め立てた。は顔を真っ赤にして声をあげまいと堪える。

・・・・」
「ん、ゴウ・・・好きだよ、愛してる」

ゴウはうなずいた。

「俺もだ」

は嬉しそうな笑みを浮かべるとゴウに抱きついた。

「愛してる。ねぇゴウ、ずっとそばにいてね?」

の言葉にゴウは口付けで答えたのであった。