後悔したくないから
に想いを告げて別れた翌日。ラビは一人教団へ帰る為駅にいた。「・・・・・」
奇妙な空しさがラビを覆っていた。別れ際のの涙が頭にこびりついてはなれない。
「ごめんさ・・・・・」
アクマに襲われそうになっていた。それを助けたのは偶然だった。
そして彼女に恋したのは必然・・・・・・・
まるでシンデレラ。汚れた服を着ていてもその美しさは隠せない。
「王子様は去る運命ってね・・・・・」
自嘲げに笑ってラビはホームへとむかう。そのときだった。
「ラビッッ!」
夢だと思った。または幻聴か・・・・・・こんなところでの声が聞こえるわけないのに。
そう思いつつもラビは背後を振り返って目を瞠った。
「!!」
「よか・・・・・間に合った・・・・・」
簡単な旅支度をしているは荒く息をつきながらにこっと微笑んだ。
「ひどいよ、ラビ。一人で行っちゃうんだから・・・・・」
「なんで・・・・」
「私、後悔ばっかして生きてきたけど、でももう後悔したくないって思ったんだ。あなたをどこまでも追いかける」
「・・・・・・別に俺はかまわないさ。そっちのほうが嬉しいし。でも切符代は?」
「今まで貯めておいた分でけっこー遠くまで買えるよ。ねぇラビ、一緒に行ってもいいでしょう?」
「・・・・・・・・・・もちろんさっ!」
人目もはばからずラビはを抱き締める。も抱き締め返してきた。
「今度は俺が後悔させない。のこと幸せにするから・・・・」
「・・・・・うんっ!」
もう二度と後悔したくない。今度はあなたのそばで、あなたと共に笑って・・・・