君に捧ぐ
「・・・・」

ラビは喜んでいた。膝の上にいるはいささか不満そうではあるが。

「ラビ、できればおろしてくれないか?」
「や、さ」

無言の拳がラビの頭に落ちた。
ラビが頭を押さえたそのすきにはラビの膝からおりた。

「女を膝に乗せるならまだしも、男はやめておけ」
「なんでさ。は別に俺の膝に乗るのはいやじゃないさ?」
「いや、それとこれとは関係ないから」
「じゃぁなんでいやがるさ」

は溜息をついた。

「誰かに見られたくない」

ラビはきょとんとしてを見た。は顔を赤らめてラビを見る。

「独り占めしたいんだよ」

の言葉にラビは顔を赤らめた。は言ってしまった自分が恥だといわんばかりに口元を手で多い顔をそらした。

・・・・そんなふうに」
「馬鹿、勘違いするな。俺が独り占めしたのはお前の視線であって、お前じゃないんだから」
、視線も結局は俺さ。だからが独り占めしたいのは俺ってことになるけど」

はさらに顔を赤らめた。かなり可愛い。
は知っているのだろうか。ラビが好きなのはの照れた顔なのだということを。

「やっぱのこと大好きさ!」
「わっラビ?!」

いきなり抱きついたために、受け止める準備ができていなかったはラビもろとも倒れる。
イスが大きな音を立てて倒れた。
を下にひく形でイスからダイブしたラビ。は腰を打ちつけ、涙目になっている。

「ラビ・・・」
「ごめんさ」
「ごめんなら、さっさとどけ」
「・・・・」
「ラビ?」

ラビはぎゅっとを抱き締めた。

、愛してる」

は小さな溜息をついてラビを抱き締め返した。

「俺もだよ、ラビ」

ラビはの顔をのぞきこむと小さく首をかしげた。

「本当?」
「あぁ」

ラビは嬉しそうな笑みを見せるとに口付けた。

「んっ、ラビ・・」
がほしいさ」
「お前にならいくらでもやるよ」

はそう言って口付けを返す。

「じゃぁいただきます♪」
「えっ今なのか・・・・( ̄□  ̄;)」

はこうしてラビに食べられたのであった。